世界各国におけるニコチン入り電子タバコ販売の見解と規制
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薬事法による規制、個人輸入
ここのところ、電子タバコの課税や規制をめぐる討論が盛んに行われております。 日本では、薬事法により、ニコチン製品(医薬品にあたる製品)、および左記を使用できる機器(ベイプ関連製品)について規制されています。 厚生労働省の認可がおりない限り、医薬品や医療機器にあたるものは法律違反のため販売も輸入もできません。ですが、個人輸入(個人での使用目的に限る)によって 海外から入手することは、今のところ、規制の対象ではありません。
ではEU、アメリカの状況はどうなのでしょうか?
電子タバコの扱いは?
EU諸国では、規制が国ごとに異なります。多くの国では、ニコチンを含む電子タバコは医薬品(禁煙治療薬同様)として規制、販売許可が必要となります。 一方で、規制が何もしかれていない国も多いようです。
EU全体の規制は、溶液のニコチン濃度の上限を20mg/mlまでにするのと、健康を害する旨の警告表示や子供を対象とした安全装置装着が義務となります。
アメリカではニコチン入りの電子タバコは従来のタバコと同様「たばこ製品」として販売されており、規制についても同様に敷かれています。多くの州が、 未成年者への使用・販売や公共の場所での使用禁止としており、主要都市(ニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴ、ボストン、ワシントンDC、サンフランシスコ)では、 喫煙禁止場所では、電子タバコの使用も禁止されております。特にニューヨークはニコチンの有無にかかわらず、規制対象となるようです。
EU、アメリカ以外の国でも、シンガポールやブラジルなどで、電子タバコの製造、輸入、販売が一切禁止となっております。 オーストラリア、カナダ、ニュージーランドなどでは、ニコチンを含み治療目的の電子タバコは、医薬品とみなされ規制されております。 韓国では、電子タバコ=従来のタバコと考えられ、規制されていますが、販売・輸入は禁止されていません。
電子タバコの規制状況(EU諸国)
- フィンランド
- ニコチンもしくはニコチンを含む製品は、医薬品として規制、公告宣伝が規制されている。
- フランス
- ニコチン含有量や濃度が10mg、20mg/mlを越える場合は、医薬品として規制。
- ドイツ
- ニコチンもしくはニコチンを含む製品は、医薬品として規制。
- ギリシャ
- たばこ関連法のもとニコチンを含む製品は、保険省の承認を受けた場合以外、使用は禁止。
- ハンガリー
- ニコチンもしくはニコチンを含む製品は、医薬品として規制。
- アイルランド
- 特別な規制なし
- イタリア
- 16歳未満での販売を禁止
- ラトビア
- 特別な規制なし
- リトアニア
- たばこ関連法のもと、ニコチンの有無に関係なく、たばこの模造品として禁止。
- ルクセンブルク
- ニコチンを含むが、たばこからの抽出成分を含まない製品は、医薬品として規制されている。たばこからの抽出成分を含む製品は、たばこ関連法の規制に服する。
- マルタ
- ニコチンを含む製品はたばこ関連法の規制をうける。
- オランダ
- ニコチンもしくはニコチンを含む製品は、医薬品として規制。
- ポーランド
- 公告宣伝が規制されている。
- ルーマニア
- ニコチンもしくはニコチンを含む製品は、医薬品として規制。
- スロバキア
- ニコチンもしくはニコチンを含む製品は、医薬品として規制。
- スペイン
- 特別な規制なし
- スウェーデン
- ニコチンもしくはニコチンを含む製品は、医薬品として規制。
- イギリス
- 特別な規制なし